退職後、会社から支給されていた健康保険証の返却を忘れてしまうことがありますが、保険証を返却しないと、いくつかの問題が発生する可能性があります。退職後は、会社の健康保険から脱退し、新たに国民健康保険に加入するなどの手続きを行わなければなりません。そのため、退職時には健康保険証を返却することが求められますが、返却しないままでいると、予期しないトラブルが生じることがあるのです。
まず、退職後に健康保険証を返却しないと、会社側で保険料の支払いが継続して行われる場合があります。この場合、健康保険証を使って医療機関を受診しても、実際には保険料の支払いが止まっているため、後々未納の保険料を支払うことになったり、保険証が無効とみなされて受診できなかったりすることがあります。さらに、無効な保険証を使って診療を受けた場合、後で自己負担で医療費を支払うことになるため、非常に厄介です。
また、保険証を返却しないことで、退職後の保険加入手続きを遅延させる原因にもなります。退職後は、速やかに国民健康保険に加入する必要がありますが、会社の保険証を返却しないことで、手続きが滞ることがあります。国民健康保険への加入手続きは、住民票がある市区町村で行うことができますが、健康保険証を返却しないままでいると、加入手続きがスムーズに進まなくなってしまいます。
退職時には、保険証の返却を忘れずに行い、新しい保険に加入するための手続きを迅速に進めることが大切です。退職後の生活に支障をきたさないよう、健康保険証の返却とその後の手続きは早めに行うよう心掛けましょう。